【青山繁晴】アンカー「福島第一原発 青山が見た事故現場は...」01
投稿者: web21ss | 作成日: 2011/04/27
・2011年4月27日(水)ON AIR
<パート1>
▼先週のアンカーを見た良心的な政府の高官から
「専門家であれば原発構内に入れる許可を出せます」という話を受け、
調整して許可を得た上で、4月22日(金)に福島第一原発の構内に入った。
▼福島第一原発所長(現場の最高責任者)の吉田昌郎さんから出迎えられた。
所長:「ようこそこんな最前線においで下さいました」と。
▼原発の緊急時対策本部の内部を取材。
一番大変なときは600人が集まっていて、寝るのも大変な状況だった。
▼原発構内を車に乗って2・3・4号機周辺を間近で取材。
4号機は思った以上に建屋の損傷が激しい。
3号機ではプールへの注水作業が行われていた。
周辺の土手には飛散防止剤が散布されている。
▼<津波被害>クレーンやトラックなどが地面に突き刺さっている。
非常用ディーゼル発電装置や給水ポンプなどが破壊されている。
信じられないような光景。
▼構内には汚染水を移送するホースが敷設されていて、
鉛が入ったもので遮蔽して被曝しないようにしている。
高線量のため人は立ち入り禁止。
【青山繁晴】アンカー「福島第一原発 青山が見た事故現場は...」02
投稿者: web21ss | 作成日: 2011/04/27
・2011年4月27日(水)ON AIR
<パート2>
▼<吉田所長に率直に現状を聞いた>
「1~3号機まで原子炉の状況は安定してきた。2号機の汚染度が高い排水をどうするかに
ついても、集中ラドに送る作業を始めており、落ち着きを取り戻してきている。
▼<工程表によれば来年1月までに冷温停止させる目標があるが、いかがか?>
「発電所長の範囲で出来ることと、もっと知恵を出して、オールジャパンもしくは
世界中の知恵の部分がある。我々の出来る範囲は一生懸命やる。そこに色んな
サポートをして頂くことで初めて成立する工程だと思う。支援をお願いしたい。」
▼第一原発は海にとても近いが、津波の威力がいかに強かったか...。
水素爆発を起こす前の原発は、構造物としては津波にはよく耐えた方だと思う。
津波後の対応をしっかりやっていれば、このような災害にはなっていなかった。
この点については所長も同じ認識で、人災であるという意識をちゃんと持っている。
▼所長:「現場を見ないで色んなことを言わないでほしい」
▼東電本店・保安院とのTV会議で、「やってらんねえよ!」と所長が怒鳴ったことは事実。
『現場も見ないで机の上だけで考えてゴチャゴチャ言ってくるな。
そんなに言うならなぜ現場に来ないんだ?』という怒からあの発言があった。
▼所長:「次に同程度の地震・津波が来ることは、致命的だと思っている」
「津波を食い止めるための防波堤が必要。すでに計画して、資材の調達などをしている。」
▼現場を見ない保安院や東電本店は「土のうを積めばいい」「了解や調整が必要で時間がかかる」
などと言う。だから『やってらんねえ!』という発言があった。
▼国民の力で、世論の力で、現場を信用してもらえないか。
現場に対する信頼を取り戻すため、取材をしてもらった。
▼<今、最大の問題は何か?>所長:「5・6号機です」
5・6号機の土壌には地下水が湧き出ていて、1日に1メートル水位が上がっている。
普段は海に捨てているが、事故後、廃棄物処理法どうのこうので政府が許可しない。
放っておくと、現在安定していても水位が上がればどうなるか分からない。
現場の最高責任者が流してもいいと言っているのだから、なぜそれを信じないのか?
▼現場には20代の若い人から定年を過ぎた人までいて、信念があって落ち着いている。
▼Jヴィレッジから原発構内へ行って戻ってくるまで、線量は143マイクロシーベルトだった。
▼夜になって所長から携帯に電話があった「青山さんこれから一緒に頑張りましょう!」と。
彼は自分の地位のためにはやっていない。皆さん、希望を持ちましょう!
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